10年先の健康を見据えた
子どもの予防歯科

歯科助手と子供

子どもの予防歯科について

日本の歯科診療は「治療から予防」へと徐々に移行しつつありますが、スマイルデンタルクリニックではさらに一歩進めて「予防から健康」へのシフトチェンジに重きを置いております。「ムシ歯にならないためにはどうしたらいいか」をお子さまと保護者さまを交えて一緒に考え、それぞれに必要に予防プログラムを立てます。その目標は明日のムシ歯を予防するだけではなく5年、10年先のお子さまのお口の健康まで見据えたものとなっています。

そうした密なコミュニケーションを重ねながら進める予防プログラムから歯科診療を始めれば、歯医者さん嫌いになる可能性も限りなくゼロに近づきます。

何歳から予防歯科は必要?

歯医者さんデビューする理想的な年齢は「0歳」です。厳密には、最初の乳歯が生えてくる生後6~8ヵ月くらいから予防歯科に通うことで、ムシ歯予防を徹底することができます。そのくらいの子どもは人見知りすることもなく、歯医者さんの雰囲気にも慣れやすいです。早期の通院が難しい場合は、遅くても乳歯列が完成する3歳くらいまでには歯医者さんデビューするようにしましょう。

「感染の窓」に要注意

なるほどのピカエル

生後19ヵ月から31ヵ月は「感染の窓」が開く時期といわれています。たくさんの乳歯が生えてきて、ムシ歯菌が住み着きやすい環境が整う時期です。実は多くの子どもは、この1年間でムシ歯菌に感染します。逆に、この1年間でムシ歯菌への感染を免れることができれば、それ以降のムシ歯リスクが大幅に減少することもわかっています。それだけに予防歯科は、感染の窓が開く前の時期から通い始めたいものです。

子どもの予防歯科が大切な理由

乳歯

乳歯は永久歯よりも
ムシ歯になりやすい

乳歯はエナメル質が未成熟でやわらかく、ムシ歯が作る酸によって溶けやすい性質を備えています。しかもエナメル質と象牙質が永久歯の半分の厚みしかないので、ムシ歯が重症化しやすいです。そのため積極的な予防が重要となります。

子どもの成長と歯科予防

お口と全身の成長発育を正常化できる

子どものムシ歯や歯並び・噛み合わせの異常、骨格的な問題を放置していると、お口のみならず、全身の成長発育にまで深刻な悪影響が及びます。子どもの予防歯科に通うことで、そうしたトラブルを未然に防ぐことにもつながります。ムシ歯予防、口腔習癖の改善、歯並びの治療を通して、お口と全身の成長発育を正常化できるのです。

子どもの予防歯科で行うこと

子どもの予防歯科では、次の処置を行います。

フッ素塗布

高濃度(9,000ppm)のフッ素が配合されたジェルを歯の表面に塗ります。フッ素は、歯の再石灰化作用を促すことに加え、エナメル質の「ハイドロキシアパタイト」を「フルオロアパタイト」に作り変える作用が期待できます。フルオロアパタイトは酸への抵抗力が高いため、ムシ歯予防が期待できます。フッ素にはさらにムシ歯菌の活動を抑える働きが備わっています。

*市販の歯磨き粉は1,500ppmが上限

フッ素塗布
シーラント充填

乳歯や生えたばかりの永久歯は、噛む部分に複雑な溝があります。いわゆる小窩裂溝(しょうかれっこう)は、汚れがたまりやすく、ムシ歯リスクが高くなることから、シーラントという樹脂で平らにする処置が予防の上では効果的です。ペースト状のシーラントを歯の溝に充填して、光で固めます。健康な歯質を削る必要はありませんのでご安心ください。

シーラント充填
ブラッシング指導

口腔ケアのプロフェッショナルである歯科衛生士が正しい歯磨きの方法をレクチャーします。当院ではお子さまのひとり磨きだけでなく、保護者さまによる仕上げ磨きのコツもお伝えしております。子どもの口腔ケアでわからないことや疑問に感じていることがあれば、何でもお尋ねください。

ブラッシング指導

FAQ

子どもの予防歯科はどのくらいのペースで歯医者に行きますか?
1年間に2~4回のペースで通うことで、子どものムシ歯を効率良く予防できます。お口の粘膜の病気や歯の生え変わりの異常なども早期に発見しやすくなります。
フッ素を塗れば歯医者に行く必要はありませんか?
フッ素塗布は、ムシ歯予防に有効ですが、それだけでは不十分です。なぜならムシ歯は「歯質」「糖質」「細菌」の3つの要素が組み合わせることで発症する病気だからです。フッ素で改善できるのは「歯質」だけで、「糖質」は歯科医院のアドバイスをもとに、ムシ歯になりにくい食習慣を身に付ける必要があります。「細菌」は毎日のセルフケアに加えて、定期的なプロフェッショナルケアで取り除いていきましょう。
子どもの予防歯科はいくらかかりますか?
子どもの予防歯科の費用は、処置の内容や保険適用の有無によって異なります。1回あたり数百円から数千円程度の費用がかかるものと考えておきましょう。
すでにムシ歯がありますが、予防は必要ですか?
ムシ歯がある場合は、治療を優先します。ムシ歯になっている部分を削り、コンポジットレジンなどで修復します。その後、継続的に予防診療を受けることで、ムシ歯の再発リスクを抑えられます。
お家でもできる予防歯科はありますか?
歯科医院で学んだ正しい口腔ケア方法を自宅で実践することが何より重要です。同時に、ムシ歯菌のエサとなる糖質の摂取量や摂取頻度を保護者さまが厳密に管理してあげてください。